寝ても覚めてもキミが好き。


「でもさぁ!」


キャピキャピと甘えるような可愛らしい声が。
羨ましい女の子特有の鈴を転がしたような、少し高い声が聞こえて、不意に顔を上げる。

でもやっぱり、髪は私の顔を覆うように、垂れたまま。


「藤島くんも、千波さんのお守り大変だねぇ」


パタパタと上履きに履き替えた千里を松前さんが追いかけて、左側へ。