そんな気持ちを引っ提げて、一生懸命、千里を追いかけているうちに見慣れた校舎が見えてきた。 その頃には、私の息もだいぶと上がってしまっている。 「…ふぅ…」 胸に手を当てて、上がった息を整える。 千里はそんな私に見向きもしない。 千里にとっては、私と一緒に登校してるっていう感覚がないんだ… 「千里~おはよ~」 「藤島くぅん!おはよぉ!」 「千里くーん!」 校舎に入るなり、千里は女の子に囲まれてしまった。