部活一緒って……桜はどの部活にも入ってなかった気がするけど…。




「桜、部活入ってなんか…」





俺がそういうと橘さんは振り返り、冷たい目を向けた。





「入っていたのよ。知らないだけ。お兄さんなのに知らない事って結構あるんだよ。あ、そう。それよりも柳瀬さんの家、知らないの?」



「知らない…」



「そう。調べるしかないか」





橘さんはまた歩き始めた。

熱心にスマホと景色を交互に見つめながら。そして立ち止まってここじゃない。と何度も呟いた。




「さっきから何してるの?」



「家、知らないから、ニュースにあった写真と見比べてる…。あ、あの家かも」




橘さんは少し先の方を指さした。そこにはぽつんと一つだけ家があって、パトカーが止まっているのが見えた。




「多分そうだと思う」



「近くに行きましょ」




俺達が近くでまで行くと警察が家の中に入ったり出たり、話したり、調べたり、いろいろしていた。