人格交換ガチャ

今までこんなヤツらに刃向かえなかった私もあいつらとつるんでいた私も全部全部バカみたい。

私は強くなったのかもしれない。


言いたいことが言えるって本当に楽。




「今はとても気持ちがいいや!」



私はルンルン気分で森を抜け、家へ帰っていった。




「ただいま〜ってあれ?」



いつもならまだ家にはあるはずのないお母さんの靴と見覚えのない男物の靴。

お父さん?靴でも変えたのかな……。



リビングを覗いて見たが誰もいない。お風呂場にもトイレにも。

和室かなと思い、階段の前を通ると上から声が聞こえてくるのがわかった。




「ここかな?」



2階にあがると、お母さんの部屋から声が聞こえてきた。開けようとしたが、すぐにやめた。

だってこんな声が聞こえてきてしまったから。



「いつ別れるの?沙織…」



「もうすぐ別れるからぁ」



「真結ちゃんはどうするの?」



「さぁ?あの人が育ててくれるんじゃなぁい?」




鈍器で頭を殴られたような感覚だった。ストンと心が遠い世界へ落ちてしまったかのように。