私は必死に声を上げた。




「お兄ちゃん、私…!妹として最低なことした…!お兄ちゃんは悪くないのに…お兄ちゃんを殺した…!私…私……!」





空がすべて壊れ、自分の周りの地面が少しずつ割れ、木が壊れ始めた。






『瑠璃のおかげでガチャを使った人達が苦しむことはないんだ。感謝してるんだよ。瑠璃』




「瑠璃ちゃん……あなた…」




若木さんは私を見てすぐに口を手で抑えた。


喋ってはいけない、そう言い聞かせていたのに言ってしまったからだろう。





『若木 菜々さん。あなたはもう、女性と話して大丈夫ですよ。瑠璃ももう、元の自分に戻って』




自分の頬になにか冷たいものを感じた。





「おにい、ちゃん……?」




お兄ちゃんは笑うとどこかえ消え、私達の世界も崩壊した。


眩しい光が私たちを包み込み、私は考えた。




これから先どうなるのか。


お兄ちゃんともう会えないのか。



私も死んでしまうのか。




分からないことをいつまでも考え続けた。