目の前から突然、児嶋 晃が消えた。





「な、なに?」



そこにあったはずの駄菓子屋が消え、空に亀裂が入っている。

少しずつだが、空がパズルのピースのように外れていく。その奥はただの暗闇。



世界が壊れ始めている。





「な、なんなの!?これ…!」



若木さんが浜田さんに抱きつき、空を見渡した。





「な、なんなんだ!」




ふと、空を見つめているとぼやっと人の影が現れた。






「お兄ちゃん……?」




その影がやがて人の形になり、見覚えのある…お兄ちゃんの姿になった。





『ありがとう。全部終わらせてくれて』




「お兄ちゃん……!」




『これでこの世界が消える。人格交換ガチャの力を失った世界になる』





どんどん壊れていく世界…空が落ちてくる…。なんと不思議な世界。





『死んだ人が生き返るかはわからない。でも君たちはもう、自分の好きなように生きていいんだ』