その声の主すべて、人格交換ガチャと出会ったことで命を落とした人達ばかりだ。





「なにがいけない?俺がいけない?お前らは自分の何かを失ってでも欲しいと願ったんだろう?頼む、責めないでくれ。来ないでくれ…」




まるで地獄だ。

血塗れの人、真っ白な顔の人、黒い人…それらが全部俺を包み、殺していく。





「や、やめろ!た、誰か!」




俺は真っ黒な床にどんどん吸い込まれていった。それを後押しするかのように被害にあった奴らは俺を押し込もうとする。







「晃…一緒に」



郁人はその人混みの隙間からポツリと呟いた。





「い、く…と…」




俺は吸い込まれ、その世界から消えた。

落ちた先は息もできない、何も見えない、何も聞こえない…


ただただ苦しいだけの世界。



いじめられたくなかった。
仕返しがしたかった。

その思いが俺を変え、人を利用し、殺してしまった。



今になってその後悔に気づく。

俺がもし、設立者じゃなくて過去の姿だったならあのガチャを回そうとしただろう。

どんな代償を払っても。



ああ、俺は……