後悔しているならば、なぜ、その場に行って止めなかったのか……



そう尋ねられたら俺はこう答えるしかない。




“怖かった”と




いじめられてきた過去と友達に裏切られた過去は人を信じることが出来なくなるほど、心に傷を作っていた。

自分でも気づいていなかった。



可哀想なくらいに人が怖くなっていた。
だから止めなかった。

知っていたのに、これから絶望することになると、知っていたのに



止められなかった。







「もう、死んでしまおうか……」






俺は……人格交換ガチャを止めることは出来ない。全ては設立者が止めなければ、何も解決はしない。


俺の精神は次第にボロボロになり、気がつくと怒鳴り散らしたり、死にたいって呟いたり……俺は家に引きこもる人間としてクズなやつになり下がった。

死にたいという言葉は本心だった。

瑠璃にはずっと聞こえていただろうし、ずっと不快に聞こえてきただろう。




「……ごめんな」




そして夜はいつも一人で声を殺して泣いていた。