止めたいが体が動かないほどの痛みだった。


これもあのデータの力なのか…!





「あ、そうだ。郁人。ガチャガチャゲームのデータ持ってたよな。あれを組み込ませて……ガチャガチャにしてやるか?」





彼は立ち上がって俺の部屋に向かった。

俺はどうにか体を動かして小さなUSBを彼のパソコンに指した。


そして急いでコピーをしようした。




「あっれ〜パソコンがねぇなぁ」




上の階から彼の声が聞こえてくる。


今のうちだと、コピーを急ぐが、あと10パーセントというところで彼が戻ってきた。





「てめぇ!!」



俺はとっさにUSBを抜き、ポケットにしまった。と同時に顔面を殴られ、また床に叩きつけられた。




「くっ…!」




「危ねぇ危ねぇ、何も改良はされてないみたいだな」






どうやら彼には俺がパソコンをいじっているように見えたらしくUSBの存在には気がついていなかった。




よかった。
USBの存在には気がついてねぇ…。

どうにか代償制度のデータだけでも……。