「なんだ?この代償制度って……」





目に入ったのがパソコンの端に書かれた代償制度という奴だった。





「そんな簡単に願いが叶ったらみんな使うだろ?だから、決めたんだ。1回願いを叶える度に代償を払う。それはお金でも物体的でもない。その人の最も大事なもの」




俺はその言葉に怒りの頂点を向かえて、彼を怒鳴っていた。





「ずるいだろ!お前はなんの代償もなしにそうなったってことだろ!?」




「は?当たり前だろ?だって俺が作ったんだから」






パソコンを奪ってデータを変えようと手を伸ばすと腹に痛みを感じ、俺は床に倒れていた。

俺は彼に殴られたのだ。






「いった……っ」




「パソコンは渡せないよ。俺は顔も身長も学力も強さも何もかも手に入れた。俺はこの世界で欲しいものなんてなくなった」





彼はソファに座ってパソコンをいじり始めた。





「願いが叶うのは俺だけでいい。他の奴らは勝手に希望を抱き、絶望すればいい」