人格交換ガチャ

「菜々…!大丈夫か!?」



「いやっ……見ないで…」




若木さんは俺たちに気づくなり、両手で顔を覆い隠した。





「菜々?」




「醜い私の顔を見ないで!!!」






若木さんがもともと顔に執着していたのはわかるが………






「醜くなんかねぇよ!」




「嫌だ!見せたくないの…!お願い…!」






すると若木さんが俺の方に顔を向けた。手の隙間から俺をじーっと見つめる目が見える。





「……児嶋くんは出ていって」



「え…?」



「出ていって!!」




若木さんが急に興奮し始めるので俺は病室を出ていった。


橘 瑠璃も近藤刑事の病室も寄ろうと思ったが、意識がまだ戻っていないらしく、見舞うことが出来なかった。


俺は朋也を待つため、受付の前の椅子に座った。