人格交換ガチャ

大雨の暗闇の中、僕は歩道橋で泣いた。
それは夜遅い時間帯で…人が通らなかった。






「近藤さん、この資料任せてもいいですか？」




「もちろんだよ。あ、そうだ。こっちの資料終わったから目を通してくれる？」




「わかりました！」






いつの間にか優しさの塊になった僕は警察官として新しい功績を挙げ、様々な人から讃えられた。





「近藤さん、飲み会行きませんかー？」



「すいません、用事があって」





女性からの誘いも増えたが、やんわり断ることにした。



しばらくは何もかも、警察以外のことを考えたくはなかったんだ。



それに……



『Otukiだよ。知ってるだろ？』

『今までありがとう』



まるであっちは俺のことを前から知っているかのような…そんな言い方。

誰なんだろう…。


鏡、裏返し…

その意味もわからない。






それから約一年経った今。
不思議な事件が起きた。