俺は悩みに悩み、一夜を明かした。
次の日から朋也と俺のあいだには大きな溝ができた。


喧嘩でもしたのかと聞かれたが、俺はそんなんじゃないと答えていた。



「ねぇ、児嶋くん。ちょっといい?」



話しかけてきたのは近藤 美咲だった。
柳瀬さんの友達だった子だ。




「なに?」






呼び出されたのは校舎の裏だった。
告白かと思ったがそんな雰囲気ではなかった。




「明日の放課後、空いてる?」



「……なんで?」



「お兄ちゃんが……児嶋くんに、会いたがってる」



近藤のお兄さん?
いや、俺関わり持ったことないよな…。




「え、え?なんで?」



「私も詳しくはわからないけど……お兄ちゃん、警察官で……児嶋くんの妹さん、それに真結のことも調べてるみたい」



「…わかった。行ってみるよ。明日の何時?どこ?」



「4時半、駅前のカフェ」



「わかった。ありがとな」