俺を追いかけてきたのは若木さんだった。
彼女の顔も作り物なんだと思ったらなんだかイライラしてくる。





「朋也が本当に妹さんを殺したなんて分からないんだからあまり…朋也を責めないでほしいの…」




ここまできて朋也が悪くないってか?冗談じゃねぇ。







「そうでなかったとしたら、説明がつかないだろ?桜が自殺した理由」





「確かに、そうだけど……!いじめられてたってことは、もしかしたらって…」






若木さんが朋也を庇いたい一心だとすぐにわかった。





「朋也のこと、好きなの?」






「………好き、よ」






俺たちのあいだに少し冷たい風が吹いた。