私の高校の演劇部は周囲からとても評価されている。毎年全国の演劇大会で常連の高校だった。何より今年は中村先輩の美しさと演劇力の高さもあり、念願の優勝も狙っている。

「……とまぁ、こんな感じなんです。」

「なるほどぉ…小野くんも演技するの?」

「あ、僕は、演じる方ではなく脚本をやってるんです」

「え?!小野くん脚本かけるの?!
すごいじゃーん!!」

少し意外だった。
小野くんは下を向き、照れながら

「そ、そんなことないです!まだまだですっ!」

と、答えてくれた。
なんだか可愛くてじっと見つめてしまった。
するとゆっくり小野くんはこちらを見て
二人同時に笑ってしまった。



小野くんの説明を聞きながら歩いていると
演劇部が練習してる講堂に到着した。