考え事をしながらずっと見ていてしまった。


「菜美さん、どうしたの?//」
小野くんは恥ずかしそうに聞いた。
「あ、ごめんごめん!
なんだか私の好きな人と小野くん少し似てる気がして」

「あ、す、好きな人いたんだ
どんな人?」

「実はね中村先輩なんだー!ほら、有名でしょ!?」

私は嬉しくなって
中村先輩のかっこよさを小野くんに話した。
小野くんも頷き聞いてくれた。

「中村先輩にふさわしくなるよう努力しなきゃね!」

「努力?するんですか?…」

小野くんは不思議そうに聞いた。

「好きな人と同じくらい素敵になれば振り向いてくれるかも?…みたいな?」
私は苦笑いしながら答えた。


「なるほど、確かにそう思いますよね。」
「でしょ?!だから、頑張るんだ。」


「じゃあ、僕の部活に見学にきます?」
「え?」

「僕、先輩と同じ演劇部なんです」


私は驚きのあまり、目が点になってしまった。どうにか繋がりが欲しいと思ってたところに、この話はチャンスだと思った。

「ありがとう!!小野くん!」
「いえいえ」


私は放課後、小野くんと一緒に演劇部の見学へ向かった。