演劇部の合宿は中村先輩の別荘で2泊3日でやることになった。
部員全員が泊まるからホテルみたいな場所だと思っていた。


駅集合でそこからバスでゆらされながら、別荘へ向かう。

着くと少し大きな木造建築の別荘だった。



「中村!!
どこで寝るんだよ!!」

中村先輩を揺らしながら、薫さんが訴えている。そりゃ、流石に少し大きくても30人くらいが寝れるスペースが見当たらない。

外観を見ただけでみんなが分かった。


「はぁ?!
寝る場所はホールでいいだろ!
全員同じ場所で寝るんだよ!」

「男子はいいけど、女子の着替えはどーすんだよ!!」

そーだ!そーだ!
と薫さんの後から女子部員が先輩に物申した。

「ちゃんと、更衣室はあるから。
それに間違いなんて演劇部の男子が起こすわけねーだろ!

なぁ?オマエラァァ?」

中村先輩は睨みつけるように男子部員を見た。

「は、はい!もちろんです!決して手は出さないと誓います!!」


「ほらな。」
中村先輩が薫さんにドヤ顔を向ける。

薫さんもしぶしぶ承諾して
中に入った。