急いでステージに行くと
みんな集まり、中村先輩もいた。
「薫!!どこ行ってんだよ!」
先輩は腕組みをして仁王立ちで怒っていた。
「ごめん!ごめんー!
菜美ちゃんの案内してたの!」
そう言うと、先輩はハッとして
「あ、仮部員さんのか。それはありがとな
でも、みんな待ってたんだぞ!」
「はいはい、練習しましょ!」
薫さんは先輩の肩をまぁまぁと叩き
練習が開始された。
「菜美さんは、僕と席に座って練習を見ていてください」
小野くんに案内されステージの真正面の席に座って貰った台本を机に広げた。
これから私のアドバイスが生かされる。
私はお客様目線で見なきゃ。
新しい発想を!
私はきっとこの時のために勉強を頑張っていたんだと思った。