教室に入り、自分の席に行くと小野くんがもう席に座っていた。

ノートを広げ、必死に書いていたので勉強してると思った。




窓からは暖かいよりも暑いくらいの眩しい太陽。
桜が連れてきた好きな人を
緑の葉に変わる頃見つけ、
仮部員になってこれから

夏が来るんだなぁとおもった。



「菜美さん!
おはようございます!すみません気づかなくて…」

「大丈夫!勉強してたんでしょ?」
そう言い小野くんのノートを覗き込むと
役名が書かれた真下にセリフがかいてあるのが縦書きで書かれていた。

「あれ?もしかして…」

「実は文化祭の脚本の最後がまだ終わらなくて…」

「そーだったんだ…」



アドバイスを試みたが
まず、演劇の内容すら分からないことに気がついた。

私がはっとしたと同時小野くんも同じ反応をしていた。


「菜美さんに演劇の台本渡してないですね!
予備があるのでどうぞ!」

カバンからゴソゴソと1冊の本を出して
私に渡してくれた。



これから、私のアドバイスで変わることがあるんだから浮かれてる場合じゃない!

しっかりしなきゃ。



「ありがとう!小野くん!」


私は放課後までに演劇の台本を読んだ。




それは壮大なもので
とても感動した。