『これは婚約指輪ではないが、俺からの愛の証として風花に贈りたい』

そう言ってプレゼントしてくれた。


指輪をして出社すると、すぐに飯塚さんをはじめ秘書室の皆々様がたの目に留まったことは言うまでもない。


『彼氏が出来たの?』

『誰?会社の人?まさか副社長じゃないわよねっ!?』

『副社長との結婚は諦めたのね?』

『もしかして、常務の息子さん?』


等々、散々質問攻めにされた。


私はひたすら『自分で買いました』とだけ答えていた。