偽りの愛言葉

どのくらい、この口は開かなかっただろう。


伝えたいことなら沢山あるのに……。


言いたくても言えないんだ。


いや、言っちゃいけないような気がする。


「風神さん?」


少し戸惑った声が、微かに耳に聞こえた。


あぁ…俺は今ぼーっとしている。


梓ちゃんの顔が、瞳が、ボヤけて見えるんだ。


いっそのこと、このまま消えてしまえばいいのに。


このまま、このstoryが終わってしまえばいいのに。


でも現実に終なんて見えない。