偽りの愛言葉

「君は梓ちゃんって言うんだね?字とか綺麗で見とれちゃった!」

「そんなことないです。」

「ちなみに俺のことは知ってる?」

「一応…ホストの部員でもNo.1ですよね。」

「知っててくれたの!?うわ、超感激だわ~」


接客しづらい…。


どんな甘い言葉かけても、喜ばねぇし。


「いいんですよ?無理に褒めなくて。」


「は?」


「疲れるだけでしょ?」


今までなら、どんな偽りも通用してきたのに。


どうして通用しない?


これじゃ…貶されてるだけじゃん。


「ハハッ、気遣いどうも。」


…笑え。


頑張って乗り切るんだ。


これも仕事の為。


「梓ちゃんって、なんでホストに通ってんの?」

「それは……」


表情が曇る。


ん、、、マズイことでも聞いたか俺?


「私も同じ風に感じたかったから…」


同じ…?


どうゆうことだ?