「あ、もしかしてNo.2の」

「そういう愛梨もNo.1だろ?」

ってことは、お父様が連絡した一人ってことね。

「他にもいるはずだけど・・・・・・」

「来ねーな」

この庭には、わたしと桜しかいない。

「しばらく待っておこ」

「そうだね」

近くにあったベンチに座った。

「ふう。ここ人多すぎ」

「うん、わかる」

「愛梨は他にいるのか?友だち」

「うーん、いない」

「やっぱり?私もいねーよ」

「桜も?」

思いがけない共通点を見つけて驚く。そして、少ーしだけ、うれしくなった。不謹慎だけど。

「あれ?そこに誰かいますか?」

突然、違う女の子の声が聞こえた。声のした方には、白に近い金色のてんねんパーマが少し入った髪の毛の女の子が。

「名前は?」

「わたしは、澪・・・・・・花園澪です」

花園・・・・・・つまりNo.3の貴族のご令嬢。

「おお、1人来た」

「ここが分かったの?」

「う、うん。もう1人いるんだけど・・・・・・」

来た道を振り返ると、焦りながらこちらに向かってくる人影が見えた。

「み、澪さん。待ってください」

ピンク色のてんねんパーマが少し入った女の子が走っている。息を切らしているから、走っていたみたい。