「でもさ。本当に頑張らないと。ゆうちゃんだって、いつまでこの学校にいるかわからないじゃない」
「え?」
「異動の話、そろそろ来るんじゃないの?」
教師になった以上、避けて通れない。もし、異動ということになれば新しい場所で授業をしなければならない。
わたしが卒業しても、しなくても、いずれはゆうちゃんは一人で頑張らなければならない日が来る。
わたしみたいな相談相手がいれば、話は別だけど……。
「ゆうちゃんさ、慰めてくれる彼女作ればいいのに」
胸がズキンと痛む。
思ってもいないことを口にしてしまって、わたしはますます辛くなる。



