一番の君。



学校を出てからずっと、
浮き足立っているように見えるが、
実は中はしっかりしているのだ。


スキップしてるけど。


…半分私を置いていってるけど。


……鼻歌歌ってる…あ、転んだ。



…しっかりしてるのかなぁ。




「…凛。大丈夫?」
「えへへ、転んじゃった。」
「立てる?」
「うん!平気!」
「よかった。」



大して勢いもなかったし、
さほど心配してはいなかったけど、
安堵の証拠か、ホッとして笑みがこぼれる。



「…はぅあっ。」
「えっ!?」


凛がよろめく。

え?え?
どした?なんで?


額に手を当て、
顔を隠す凛を訝しめる。