一番の君。



~☆〜☆~☆〜

次の日の放課後。
初めての授業は大して問題もなく終了。


終礼が終わると、
ガバッと凛はこちらを振り返った。


「泪ちゃん!このあと暇かな?」
「おつかれ凛。そうだね…17時までなら、大丈夫だよ。」
「やった!じゃあ、遊びに行こ!」
「いいよ。」



放課後遊びに行くなんて、
高校生らしいじゃん。


って柄にもなく浮かれてしまったり。


「どこいく?」
「ん~…あ!泪ちゃん、甘いもの好き?」
「そうだね……好きかな。あまりいっぱいは食べられないけど。」
「おっけい!じゃあ、駅前のたい焼き屋さん行こ!あそこ、すごい美味しいの!」
「うん、いいよ。行こう。」
「わぁい!」



子供のようにはしゃぐ凛がかわいい。

傍から見れば、危なっかしさがある。


けど、私はこの二日間で
分かったことが二つある。


一つは、凛はなかなか頑固で
意思がハッキリしていること。

もう一つは、二人の弟を持つ姉として
しっかり者だったということ。


ふわふわしてるのは見た目だけだったらしい。