☆☆☆

俺は自室に戻るとすぐにベッドに横になった。


女の子に関する情報はなにもなし、か……。


わかっていたことだけど、いざそれを突き付けられるとどうしていいのかわからなくなってしまう。


「椿のように散って死ねってなんだよ」


天井を見上げながら呟く。


今のところ、女の子の口からきいたセリフはそれだけだ。


そこから女の子の情報を引っ張りだして来るのは、難しいと思えた。


俺はベッドの上で寝返りを打ち、目を閉じた。


ただの男子高生が首を突っ込んだって、どうすることもできないのかもしれない。


そんな脱力するような思いがよぎった時、俺は深い眠りへと引き込まれていったのだった。