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ようやく昼食を食べ終えた俺は、さっきから風花に熱い視線を送っている城に声をかけた。


「告白しねぇの?」


そう聞くと、城は一瞬キョトンとした表情になり、そして真っ赤になった。


「はぁ? 何言ってんの? 誰が誰にだよ」


周囲にはすでにバレバレなのに早口でそんな事を言う城。


真っ赤になって、挙動不審で否定する城に口に含んでいたミルクティーを思わず吐きかけた。


高校生にもなって好きな子の話で赤面するなんて、どれだけウブなんだよ。


城は誰とでも仲良くなってはしゃぐ性格だが、実は奥手なのだ。


今までも何度か恋愛相談を受けてきたが、城から告白をした事は今まで1度もない。


中学生の頃偶然両想いの子ができて、幸いにも相手から告白をしてくれたため付き合った経験はあるが、その時も手をつなぐ事すらできず、呆れられて振られてしまったのだ。