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この前のコンビニに到着すると、運よく半額の花火がまだ残っていた。


数少なくなった花火をすべて持ち、レジへと向かう。


風花に少しでも笑ってほしくて、俺たちは奮発してしまった。


コンビニ袋を両手に下げてガサガサと音を立てながら歩いて行く。


風花の家が見えてくると、庭に人影が見えた。


近づいていくとそれが風花と綾菜ちゃんであることがわかり、俺は手を振った。


「準備できてるよ!」


そう言う綾菜ちゃんに誘われるようにして庭へ入ると、水をためたバケツと火のついたロウソクが用意されていた。


風花の顔からは不安そうな表情が消えていて、ホッと胸をなで下ろした。


「沢山買ってきたんだね!」


城が持っていた袋を開けて中を取り出すと、綾菜ちゃんが楽しそうに声を上げた。


「本当だ。ロケット花火なんて家じゃできないのに」


風花は飼ってきた花火を見て呆れたように呟いた。


残っていた花火すべてを買ってきたため、混ざっていたようだ。


「だったら河川敷まで行って花火しようよ!」


ロケット花火を手に取り、綾菜ちゃんが言う。