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3年の教室から学校出るまでに、俺は昼間の出来事を城に話して聞かせた。


もちろん、キスとか抱き着かれたとかは内緒のままだ。


全部を話し終えた俺はホッと息を吐き出した。


「それって、風花が危ないってことじゃないか!?」


昼間に長いトイレに言った理由なんてもうどうでもよくなっている城が、大きな声でそう言った。


「静かに!」


俺は慌ててそう言った。


ただでさえ2人亡くなって学校内は空気が張りつめているというのに、それを加速させてどうする。


「とにかく、今日は風花と一緒にいようと思うんだ」


「あぁ、それがいいな。でもそれって……」


そこまで言い、城は頬を赤らめた。


一体なにを考えているんだか。



「とにかく今日はギリギリの時間まで風花の家にいようと思う。城も来るだろ?」


「もちろんだ!」


大きく頷く城。


そんなに俺が信用できないか?


そう言いたかったが、グッと言葉を押し込めたのだった。