なぜ城津の家を知っているかって?


それは城津が前(…といっても、かなり前の話であり、第1巻に載っているはず)に澪和の家を尋ねた時、代わりに自分の住所を教えてくれたからだ。



ピンポーン



チャイムを押してみたが、誰も出る気配はない。



「いないのかな…?病院に行ってるとか…?」



澪和は辺りをキョロキョロ見回した。


そして、もう1度、ダメ元でチャイムを押そうとしたその時だった。



ガチャ…



「…っ!」



家のドアを開けた城津が澪和の姿をじっと見つめてきた。



「しっ、城津先輩!ダメじゃないですか!ちゃんと寝ててください!」