緋莉side
荒神を潰してから1週間が過ぎた、ある日。
私は凰妃の倉庫に向かっていた。
すると前から見覚えのある面々が歩いて来るのが見えた。
氷連の幹部達だ…。
昴も愛莉も居る…。
私は氷連に居た頃より心も体も強くなった。
私はあえて氷連のメンバーに声を掛けた。
「あれ?氷連の皆様じゃないですか。お久しぶりですねー。」
「…裏切り者…。」
私の言葉に対し、昴が声を発する。
「…ふふっ。裏切り者かぁ…。懐かしいなぁ。」
「おい、裏切り者の分際で俺達に話しかけんじゃねぇよ!」
「…へぇ…。そんなこと言うんだ?…ふふっ、まぁ良いけど。じゃあねー。私、忙しいの。…また近いうちに会うことになると思うから。」
私がそう言い、その場を離れようとすると昴が私の腕を掴んだ。
「…おい、どういう意味だ?」
「…何が?てか離してくんない?」
「近いうちに会うことになるって、どういう意味だよ!!」
「ふふっ…その言葉の通りだけど?…てかいい加減、その手を離せって言ってんだよ!!」
私は昴に思いっきり睨んだ。
思わず少しだけ、オーラを出してしまった。
そんな私を見た昴は手を離した。
「おい、お前…今オーラ出さなかったか?」
あ、ヤバ。
オーラが自然に出てたっぽい。
煉に喧嘩を教えてもらっているうちにオーラが出るようになっていた。
私はとにかく誤魔化した。
「オーラって何?あんた達の姫だった私が、そんなもの出せるわけ無いでしょ?とりあえず私、もう行くから。」
なんとか誤魔化し、その場を後にした。