「スキあり。」



外した瞬間、ちゅっと唇からリップ音。


暗闇に慣れてしまった目がみせたのは
ミア先輩の顔と、唇に触れた熱。




「~~~っ!!なにするんですかーっ!!」

「スキみせる天沢が悪いんじゃーん」


「急にキスしてくるなんて、心臓に悪いでしょうが!!」

「いい加減慣れな?」



余裕たっぷりな先輩に腹が立つ。


やっぱり振り回されるのはいつだって私の方なのかな?


でも。


「今日の天沢ちゃん、かっこよかったよ」


ギュッと握られた手が、先輩の熱を感じるから。


先輩が隣にいてくれる


ただそれだけで……許してしまうのは

やっぱり惚れた弱みかな?

でもそれでいいやって、思ってしまうほど。


やっぱり先輩に。




「ミア先輩はいつだって……かっこいいです」




溺れてるの。