途方もないことだと思った。 まさか、このまま二人で…死を選ぶだなんて。 けれど、そう強く望んできたのは、自分じゃないかと思い直した。 月が、陰る。 その途端、遠吠えを再開する狼達。 真っ暗に染まった空を見上げて、溜息を一つ吐く。 「武瑠…退け」 「凜音…?」 自分は、ハンターだ。 あくまでも。 この身が消えてなくなるまでは。