怒りに何度、この身を震わせただろうか。 生まれ落ちたときから、自分は他の人間と何かが違うと感じていた。 だから、出来る限り普通でありつづけるよう、努力はした。 けれど、…「力」に覚醒めてからは、自分の背負っているモノの大きさに幾度となく支配されそうになり、それを押し留める事に苦心を強いられてきた。 ーーーーーーー世界はまるで、深紅色の海で埋め尽くされているようだった。