客間に通されると、なぜか司君が正客になっていた。
司君はすっごい驚いた顔で私を見たが、私が正客なんて出来るはずもない。
そして、意外にも空気を読んでか、何も言わない司君は……驚くほど完璧に正客をこなした。
正客としての挨拶から、芸術品への質問やコメント、お茶やお菓子に対しての感想まで。
あー、司君、そんなこと知ってるんだとか、絶妙なコメントだとか舌を巻いてしまった。
もちろん、コーラがどうとかいうことなんて全くなかったし……
先生までもが司君の言葉に驚き、感動していた。
私なんて、次元が違いすぎて凄いなあとしか思わなかったのだが。



