その顔で見つめられるとドキンとすると同時に、胸がぎゅーっと締め付けられる。
そんな私の心なんて知らない罪深い吉川さんは、私に缶コーヒーを差し出す。
「松島、疲れてるだろ?」
「いえ……」
反射的にそう答えながらも、疲れていないはずがないと思ってしまった。
叶わない片思いに、行き詰まった仕事、おまけに変人に取り憑かれた……
変人のことは忘れよう!
なかったことにしよう!!
必死でそう言い聞かせたが……
「あー、そういえば花奈ちゃん」
突然現れた由希さんが、爆弾を吐き出した。
「さっきロビーで、すっごいイケメンと話していたよね?」



