「そうなんですね」
笑顔で答えてふと二階に目をやる。
すると、なんとシャンデリアに照らされた煌びやかな階段を、吉川さんが降りてきているのだ。
その様子はまさしく王子様。
彼を見た瞬間に、ビクッと身体が飛び上がった。
吉川さんと付き合うなんて無理に決まっているけど……こんな変な人と一緒にいるところなんて、見られたくない!!
「すっ、すみません!
用事があるんで!!」
一刻も早く逃げようとする私の手を、変人はぎゅっと掴む。
「まだお礼していません」
「お礼なんていりません!!」
顔をくしゃくしゃにして必死に抵抗する私に、彼はあり得ない言葉を吐いた。



