そんな中…… 階段から足音が響いてきた。 重く疲れたようなその足音は、少しずつこちらへ近付いてくる。 そして……顔を上げた私を、 「……花奈ちゃん?」 大好きな声が呼ぶ。 暗い廊下にぼんやり浮かぶその姿を見ると、再び涙が溢れてきた。 それを必死に拭き取るが、涙はどんどん溢れてきた。 「花奈ちゃんだ……」 その声で、私を呼ばないで欲しい。 「花奈ちゃんがいる……」 もっともっと泣いてしまうから。 「花奈ちゃん!」 こんな泣き顔、見られたくないのに!!