恨めしげに司君を見た私に、彼はそっと告げる。
「俺が五分でブーケを作るから」
「……え!?」
「どんな花でもいい。
切り屑でもいい。
あるものすべて持ってきて」
この人は、何を言っているのだろう。
五分でブーケを作るなんて。
しかも、使われなかった状態の悪い花や切り屑なんかで!!
だけど……司君の実力は本物だ。
司君が出来なければ、誰だって出来ないだろう。
せっかくの楽しい披露宴の中、司君には申し訳ないけど……
「お願いします」
深々と頭を下げていた。
「司君……助けて……」
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