そのまま大蝶は横を通りすぎ、自分達の席に座った。


さくらは総長様にしがみついて離れない。


どこまで徹底して演技をするのか……。疲れそ。


「……おい、麗。お前さっき何て言った?」


「え?えっとねぇ、りょーが緊張するなんてあり得ない。心が鋼鉄で出来ているのに……かな?自分でも何て言ったかよく覚えてないや。」


笑いながらりょーの方を見て固まった。


冷や汗が背中を流れる。


隣には真っ黒い笑顔を浮かべる亮。亮が立ち上がる瞬間、私も立ち上がりもうダッシュで逃げる。


「ぎゃあぁぁぁあ!!!」


「待て、コラ!!」


もうすぐで授業が始まる直前。


りょーと学校の廊下を追いかけっこする。


心臓はバクバクいって騒いでいる。久しぶりだよ。こんなに逃げ回るの。


しかも、りょーの事を亮なんて言っちゃったし!!


でもね!それぐらい怖いんだよ、ブラックりょーは!