だって、実際めんどくさかったし。


「さくらに謝れ。」


有無を言わさぬ感じで殺気という名の圧力をかけてくる慧。


他の人達も睨んでくるし。


めんどくさいなぁ……。


「すいませんでした……これで良いの~?」


大蝶に向かって頭を下げてみる。


よし、これで謝ったことになるよね!


とか思ったけど、一応確認してみる。


「あ?駄目に決まってるだろ。もっと真剣に謝れよ。」


真剣に?なんで私だけが?というか、なんで私が?


だって、ぶつかってきたのはそっちだよ?


私が靴を履き替えようとした時、わざとらしくドーンッとぶつかってきたのはさくらじゃん。


仲間なのに、見てなかったの?


「……あほくさ。」


「……何か言いましたか?」


「べっつにー!!てか、用事あるからもう行くね~!」


生良が低い声で聞いてきたけど、それにアッカンベーをして、走り出す。