春が立ち上がり、食堂を出ていく。
「なら、俺も。」
「俺も。」
慧と臣も出ていった。
なら、俺らも行くか。
「行くぞ。」
二人と食堂を出て学校を出る。
「お前ら何してんだ?」
バイク置き場の所で一点を見ている三人に声をかける。
「あれ……。」
春が指差した所には麗が居た。
……背の高い男と一緒に。
「誰だアイツ。」
「……知らねぇ。つーか、興味ねぇし。速く行くぞ!」
少しだけ怒り気味の慧はバイクのエンジンをかけ、バイクに飛び乗った。
バイクのエンジン音で俺らに気付いたのか、二人はこっちを見た。
麗は焦ったように男の腕を引き、俺の目線から消えていく。
なぁ、麗。その男は誰だ?
電話で話していた相手か?
……俺はお前の事、何も知らねぇな。
こんなんで仲間だとか言っていた自分が馬鹿みてぇだな。