「大神さん、ちょっと良いかな。」


「……はーい。」


今日も女の先輩達に呼ばれて、裏庭に行く。


「あんた、何で呼ばれたか分かってるよね?」


「勿論ですよ。……いつものですよね~?」


適当に笑顔を作って先輩達を見上げる。


ケッバい化粧。染め上がって巻き上がった髪の毛。香水も臭いし。


近くに居たくないよ。


「分かってるならさぁ、何でまだ学校に居るのよ?いい加減、もう学校に来ないで。麻耶ちゃんが可哀想よ!!」


あの子が可哀想、ね。


あの子だけが可哀想だなんて、バカだね。先輩達も。


「勉強しにきて当たり前じゃないですか?てか、私が嫌なら先輩達が学校に来なければ良いんじゃない?」


「なっ……あんた生意気!あんたみたいなのがこの学校に居るってだけで吐き気がするわ!!」


「えー、吐き気?なら、こんなに近くにいるならもう吐いちゃうんじゃない?早く帰った方が良いですよ~?」