翌日登校した私は、いつもの様に授業を受け、いつもの様に家に帰るつもりだった。



教室から出ようとした私を、誰かが止めた。



つかまれた腕に吃驚しながら視線を上げると、気だるそうに大路君が立っていた。



『えっと、なに??』



「行く」



『ん??え、ちょっと待って!?』



主語のない出発に、目を白黒させた。離すのすら面倒くさいのは分かるが、難しい世理解するの……。



つかまれた腕を見て、ため息を吐きそうになったが、とりあえずついて行くことにした。



けして、腕を振り払うのが面倒くさいからじゃないよ??



彼に腕を引かれながら歩き、着いたのは昨日ぶりの温室だった。