家に帰って、俺はすぐに、
芽生の部屋に行った。
ガチャっとドアを開けると
「ちょ、ちょっと、ノックしてよ!」
と、芽生に怒られた。
「おい、お前、あいつのこと好きなのか…?」
やべ。
こんな事聞くつもりなかったんだけど
「へ?あいつって誰?」
全くわからないって顔してる。
はぁ……鈍感かよ。
「今日、莉々華が話してた奴だよ」
俺がそう言うと、芽生は目を泳がせた。
「え、あ、い、いや…。柊真は違う……!」
とうま……?
下の名前で呼んでんのかよ。
はぁ、苦しい。
胸が痛い。
「………てか、大雅だって…!」
は?
俺がなんだよ。
「大雅だって……綺麗な女の先輩と最近一緒にいるじゃんっ……!」
は……
あ、あいつの事か。
てか、こいつ…
「ヤキモチ妬いてんのか?」
そう俺が言うと
「……えっ…えーと、あ…」
また、目を泳がせた。
照れてんのか……顔赤い。
可愛い。