「大雅……?なんで謝るの……っ?」 泣きながら俺の顔を覗き込もうとしてくるから、俺は、自分の情けない顔を見られたくなくて、前よりも強く抱き締めた。 ごめんな。 ごめん。 「ほら、これ着ろよ。」 と、俺の制服のジャケットを渡した。 「えっ……」 「下着。……透けてるから。」 そいつは、バッと、前を隠した。 「ありがとう。ほんとにありがとう。」 泣きながら、俺に言ってくる芽生に、自分の情けなさを隠すのが大変だった。