薔薇に願いを込めて

「あれ...。桜?」

「え...健人?」

パーカーにズボンの健人がそこにはいた。

「こんな遅いのになんで健人がいるの」

「それは、こっちの台詞だよ。ちょっと隣いい?」

空いていたブランコに腰かけた健人は、久しぶりにあったから余計かっこよく見えた。

「なっ...なんか久しぶりだな。
なんで、今日バイト来なかったんだよ。」

「そっ...それは、ちょっと...。」

「なんなんだよそれ。俺に隠し事か?」

詰め寄った健人は、じっと私の目を覗いてきた。

「隠し事なんてないもん!ちっ...近い...」

「照れてんのか?たこ焼きみたいだな。
言っておくけど、俺には分かってるからな。
あのチビと一緒にいたんだろう?
花の仕入れをしてる時に見たんだよ」

「っ...。嘘ついてごめん...」

「いまさらおせぇーよ。ほら、帰るぞ」

そっと出された手に私は重ねた。

一緒に帰った初めて記念日だね。