幸せを探して

「私…死にたくないっ…!」


美花の渾身の叫びは、私の心を貫いた。


「美花……死ぬわけないじゃん…まだ、やる事いっぱいあるんだからっ……」


美花は回復するはず。


出血が多くても、何とかなる。


大丈夫。


素人ながらにそんな事を考え、私は美花を勇気づけた。


「うんっ…お姉ちゃん、ありがとう…」


私はたまらず嗚咽が漏れ、口を押さえた。


美花はそんな私を見て、また新たに涙を流しながら、私を元気づけようと必死に笑みを浮かべる。



「ねえ、美空…私達は、2人で1つだからね」


急に美花が口を開いた。


「えっ…?」


何を言っているのか分からない。


「私達は、2人で1つだよ。もしも、私が……死んでも、私はずっと美空の隣にいる」


どういう意味か分からないけれど、頷いた方がきっと美花を安心させるだろう。


「うんっ……2人で1つだね」


私達は声を限りに泣きながら、そう誓った。


美花は、苦しそうに息をしながら言葉を続ける。


「私、美空と双子で良かった……大好きだよ」


「分かってるって…私もだよ」


いつまでも涙が止まらない私を見て、美花は震えながら血がついている右手を上げ、そっと私の涙を拭った。