「ま、高校生にしてはけっこうなお金だからね」
尊人にそう言われて、僕はあいづちを打った。
「ほんとうに、ちょっとした願いだから」
手をパタパタと振って、つぼみはぎこちなく笑って言った。
「ふーん、そうか。でも、さっき願が『神様なんて存在しない』って言ってたぞ」
尊人が僕の顔に指さして、さっき二人で話していたことをつぼみに説明した。
「え、そうなの?」
それを聞いたつぼみは、僕に視線を向けた。
つぼみの茶色瞳がかすかに潤んでおり、僕は自然と彼女と目をそらした。
ーーーーーーなんで今、そんなことをつぼみの前で口にしたんだよ!
そう思いながら、僕は尊を睨んだ。
「いないの、神様?」
つぼみが、一歩僕に近づいて悲しそうな顔で訊いた。
「見たことないから‥‥‥‥いないんじゃないかな?」
僕は一歩後ろに下がって、困ったような顔で言った。
「そうだよね。いるわけないよね」
悲しそうに笑って、つぼみは神社から離れた。
「おい、尊人。なんで広瀬の前で、『神様なんか存在しない』って言ったんだよ!」
僕は眉間にしわを寄せて、怒ったような口調で言った。
「え!だってお前、言ってたじゃん」
「そりゃ言ったけどよ‥‥‥‥」
僕は、さっき自分が言った言葉を後悔した。そして僕たちも、神社を離れて学校に向かった。
尊人にそう言われて、僕はあいづちを打った。
「ほんとうに、ちょっとした願いだから」
手をパタパタと振って、つぼみはぎこちなく笑って言った。
「ふーん、そうか。でも、さっき願が『神様なんて存在しない』って言ってたぞ」
尊人が僕の顔に指さして、さっき二人で話していたことをつぼみに説明した。
「え、そうなの?」
それを聞いたつぼみは、僕に視線を向けた。
つぼみの茶色瞳がかすかに潤んでおり、僕は自然と彼女と目をそらした。
ーーーーーーなんで今、そんなことをつぼみの前で口にしたんだよ!
そう思いながら、僕は尊を睨んだ。
「いないの、神様?」
つぼみが、一歩僕に近づいて悲しそうな顔で訊いた。
「見たことないから‥‥‥‥いないんじゃないかな?」
僕は一歩後ろに下がって、困ったような顔で言った。
「そうだよね。いるわけないよね」
悲しそうに笑って、つぼみは神社から離れた。
「おい、尊人。なんで広瀬の前で、『神様なんか存在しない』って言ったんだよ!」
僕は眉間にしわを寄せて、怒ったような口調で言った。
「え!だってお前、言ってたじゃん」
「そりゃ言ったけどよ‥‥‥‥」
僕は、さっき自分が言った言葉を後悔した。そして僕たちも、神社を離れて学校に向かった。


